息栖祭頭
五穀豊穣・天下泰平
春の訪れを告げる祭頭囃し
五穀豊穣・天下泰平
春の訪れを告げる祭頭囃し
古く奈良時代は天平の頃(730年~)、東国から徴集された若者は、鹿島神宮に詣でて武運長久と家内安全を祈ってから遠く北九州筑紫へと出発していきました。その防人故事を表すといわれる鹿島神宮の祭頭祭。五穀豊穣・天下泰平を願い毎年3月9日に神事が行われています。
祭頭祭の一番の見どころは、当番字による祭頭囃しです。男児が新発意(しぼち)と呼ばれる甲冑姿の大総督に扮し肩車に乗って先頭に立ち、大提灯・大旗・大軍配・纏(まとい)・囃人らが鹿島神宮周辺を練り歩きます。
背中に七色のたすきをかけ流した囃人が、6尺(180㎝)ほどの樫の棒を組んでは解く。ほら貝や太鼓の音が響き、「トホヨトホヤァー(豊穂良豊穂弥)」と囃し歌に合わせ棒をガッシガッシと組む様は、まことに色鮮やかで賑やかです。
※令和2年より鹿島神宮祭頭囃しの日程が変更されています。
この大祭を盛り上げる当番字は鹿島神宮の春季祭で決められ、鹿島神宮を中心とした北郷南郷それぞれから一郷ずつ当番字が選ばれます。
神栖市内の地区が当番字に選ばれた年は、鹿島神宮での祭祀に先立って、息栖神社で祭頭囃しを奉納するのがならわしとなっています。これを俗に「息栖祭頭」と言います。息栖祭頭当日は鹿島神宮の宮司により神事が行われ、当番字の氏子たちが息栖神社境内や周辺を賑やかに囃し回るのです。